従業員同士の仲が悪い!職場の人間関係を改善し働きやすい環境にする

従業員同士の仲が悪い!職場の人間関係を改善し働きやすい環境にする

職場の人間関係は、仕事の効率やモチベーションに大きく影響します。しかし、従業員同士の仲が悪いと、コミュニケーションが不足し、トラブルやストレスが発生しやすくなります。そうなると、仕事の質や生産性が低下します。また、退職理由の4割以上が「人間関係が悪いこと」だと言われており、職場の人間関係を改善し、働きやすい環境作りをすることは離職率の低下にもつながります。

では、どうすれば職場の人間関係を改善し、働きやすい環境にすることができるでしょうか。

人間関係が悪くて頭が痛い

  • 職場の雰囲気が悪くいつもギスギスしている
  • 人を入れても人間関係に馴染めずすぐに辞めてしまう
  • 社員同士の仲が悪く、店の雰囲気まで悪くなり売上が落ちた
  • パワハラやセクハラ、いじめを行う従業員がいる

経営者の相談内容の多くは「お金」と「人」です。上記のような人間関係の悩みを抱えている経営者は多く、事業はうまくいっていたのに、人間関係で問題が生じ、事業にも影響が出てしまうこともあります。
本記事では、経営者の頭を痛くさせる、職場の人間関係を改善し、働きやすい環境にする方法を解説します。

職場の人間関係が悪いとどうなるか(デメリット)

  • 仕事の効率や品質の低下
    コミュニケーションが円滑に行われないため、仕事の効率や品質が低下する可能性があります。例えば、人間関係が悪いと従業員同士で足の引っ張りあいが生じ、情報をわざと知らせない場合や、嘘の情報を流すといった場合があります。このように必要な情報共有が出来なくなると、当然ミスが発生し、会社にとって大きな損失となります。
    さらに、従業員同士の協力が出来ないため、大きな成果を上げたり、効率の良い結果が出せなくなったりします。
  • 従業員の心身の健康に悪影響を及ぼす
    ストレスや不満が溜まりやすく、心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。上司から理不尽に怒られる、同僚からきつくあたられる、人の悪口や陰口、噂話などが行われると、当事者たちだけでなく、それを見たり聞いたりする他の従業員のストレスにもなり、職場全体の雰囲気が悪くなります。そして、精神的なストレスによりうつ病を発症し休職に追い込まれるケースもあります。
  • 離職率が高まる
    職場の雰囲気やモチベーションが悪化し、離職率が高まる可能性があります。離職率が高まると、採用コスト、教育コストがかかります。さらに、離職率が高まると企業に対するイメージダウンや人材損失など、経済的ダメージ以外の損失も発生することがあります。

職場の人間関係を改善することによるメリット

  • 仕事の効率や成果にプラスの影響を与える
    良好な人間関係では、コミュニケーションがスムーズになり、情報の共有や協力が容易になります。また、互いに信頼や尊敬を持って接することで、モチベーションや責任感が高まります。さらに、問題や困難に直面したときにも、支え合うことができるため、ストレスや不安を軽減することができます。
  • 従業員の成長や学習意欲の向上
    良好な人間関係では、他者の意見やフィードバックを受け入れやすくなり、自分の弱点や課題を見つけることができます。また、他者の長所や知識を尊重し、学び取ることができます。さらに、多様な視点や考え方に触れることで、自分の思考や判断力を広げることができます。
  • 仕事以外の面でも充実感や幸福感が高まる
    良好な人間関係では、仲間や友人として楽しく過ごすことができます。また、感謝や賞賛を表現したり受けたりすることで、自己肯定感や自信が向上します。さらに、人間関係のストレスが減ることで、心身の健康も保たれます。

以上のように、職場の人間関係を改善することによるメリットは多岐にわたります。職場の人間関係は仕事の質や量だけでなく、自分自身の成長や幸せにも大きく影響します。したがって、職場の人間関係を改善するためには、積極的にコミュニケーションを取ったり、相手を理解しようとしたりする姿勢が必要です。

職場の人間関係が悪くなる原因

職場の人間関係を改善するためには、まず原因を分析する必要があります。職場の人間関係が悪化する原因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 上司や部下との役割分担や期待値が明確でない
  • ルールや方針が不明確である
  • 評価制度や報酬制度が公平でない
  • 情報共有や意見交換が不十分である
  • コミュニケーションスキルや対人スキルが不足している
  • 個性や価値観の違いに対する理解や尊重が欠けている

これらの原因は、互いに関連しあって複雑な問題を引き起こします。そのため、一方的な解決策では効果が期待できません。職場の人間関係を改善するためには、組織全体と個人レベルの両方で取り組む必要があります。

職場の人間関係を改善する際の注意点

職場の人間関係を改善する際には、以下のような注意点を念頭に置く必要があります。

  • 強制的に仲良くさせようとしない
  • 一方的に非難や批判をしない
  • 個人的な感情や偏見を持ち込まない
  • 相手の立場や感情を尊重する
  • 積極的に話し合いや協力を求める

これらの注意点は、コミュニケーションの基本です。しかし、日常的に忘れがちなことも多いです。職場の人間関係を改善するためには、まず自分自身の態度や行動を見直すことが重要です。

職場の人間関係を改善する方法

職場の人間関係を改善するためには、組織全体と個人レベルの両方で取り組む必要があります。具体的には、以下のような方法があります。

組織全体で取り組む方法

社内コミュニケーションの機会を増やす

社内コミュニケーションの機会を増やすことは、職場の人間関係を改善する上で最も重要です。コミュニケーションを増やす際は、以下の関係性すべてで増やすことを意識します。

  1. 経営者と従業員
    経営者は、日々多忙なスケジュールをこなしていると、従業員とのコミュニケーションが疎かになりがちです。しかし、定期的にコミュニケーションする機会を設けることで、従業員は経営者が自分たちの仕事や意見に真剣に向き合っていると感じ、組織や経営者への信頼感を高めることが出来たり、従業員間トラブルの早期発見が出来たりするため、とても重要です。
  2. 上司や部下、先輩、同僚
    問題が起きた時や悩みが出来た時に相談できる相手を増やすことができます。さらに、気軽に話せる環境になると、情報共有をスムーズに行えるようになり、仕事も円滑にすすむようになります。
  3. 他の事業所や部門
    営業部や製造部、開発部などはそれぞれ使命が異なるため対立が生じやすいです。しかし、コミュニケーションの機会を増やし、各部門が互いの進捗や課題について理解を深めることで、全体の目標に向けた一体感が生まれ、摩擦が生じにくくなります。

また、コミュニケーションの機会を増やす方法には、例えば以下があります。

  • ランチミーティング
    会議を兼ねたランチは会議費として経費計上できます。定期的にランチミーティングを行い、楽しくコミュニケーションできる場を設けましょう。
  • 1on1ミーティング
    1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で行う定期的な話し合いのことです。1on1ミーティングは上司による評価や判断を行う場ではなく、上司が部下の話を聞いて、業務の振り返りや悩みを相談し不安を解消する場とします。気軽なコミュニケーションを心がけ、楽しい時間とすることが大切です。
  • 社内イベント
    新人歓迎会や新年会、忘年会、クリスマス会、ボウリング大会、運動会、スポーツ観戦、花見、セミナー、講習会などの会社全体イベントを実施することで、普段の業務で関わりのない社員同士の交流がはかれます。業務と関係なく楽しめるイベントで、気持ちにメリハリがつきストレス発散にもなります。
  • 研修
    部門を超えてリーダー同士や若手同士で集まった研修や、それぞれの部門での業務の理解を深める場を設けることで、部門関係なく横のつながりを強化することが出来ます。

コーチングにおけるタイプ分け診断の活用

コーチングにおけるタイプ分け診断とは、株式会社コーチ・エィが開発した人間のコミュニケーションの傾向を4種類に分類したものです。コミュニケーションでは、相手との違いを理解し関わることが重要です。自分や相手がどのようなコミュニケーションタイプなのかを知り、相手に合わせて関わり方を変えることで、より効果的なコミュニケーションを交わすことが出来ます。
このタイプ分け診断を従業員や採用時に受けてもらいタイプを知ることで、チームを作る時や配属先を決めるときの参考にすることが出来ます。活用方法としては、新規採用者の指導には相性がいいタイプの先輩があたるようにすることや、相性の悪いタイプの人ばかりでチームにしないなどがあります。

コミュニケーションスキルやマネジメントスキルの研修の実施

様々な個性、価値観を持った相手と円滑なコミュニケーションをとるためのスキルを身に着けることで、誤解や誤った情報伝達を減少させ、協力して業務にあたることが出来るようになります。
また、チームのリーダーとなる人がコミュニケーションスキルやマネジメントスキルを身に着けることで、メンバーの成長を促したり、個々の力を最大限に発揮できたり、メンバー同士の連携を促進し協力関係を強化することが出来ます。注意したいのは、仕事が出来るかどうかは管理能力の判断基準とはならないことです。仕事が出来るからと言ってコミュニケーションスキルやマネジメントスキルがないまま管理職にしてしまうと、本人にも部下にもストレスになってしまうことがあります。

様々な属性の人を集めるようにする

女性が多い職場では、人間関係が複雑になりがちと言われます。そういった場合に、中立の立場となりえる男性従業員を入れると改善できることがあります。逆に男性が多い職場では女性社員を増やしたり、年配が多い職場では若手を増やしたりすると、偏った人間関係が改善されコミュニケーションが円滑になります。このように年齢、性別、家族構成、出身地など、様々な属性の人を集めることで、多様性のある環境を作り出し、コミュニケーションスキルが向上し人間関係の質が高まります。

役割分担やルール、方針、目標を明確にする

誰がどの部分に責任を持ち、どのタスクを担当するのかを理解することで、誰が担当するかはっきりしない仕事を作らないようにします。また、ルールを明確にすることで、従業員間の不要な摩擦を無くします。さらに、方針や目標を共有することで一体感が生まれ、目標に向かって協力関係を築くことが出来ます。

評価制度や報酬制度を公平に運用する

評価制度や報酬制度は出来るだけ客観的な判断に基づき公正な判断が可能となるようにします。つまり、その従業員の働きぶりを知らない人事や、上司のみの主観的要素が強い評価にならないようにします。そうすることで、差別を排除し、従業員が公平性を感じることで、組織に対して信頼を持ち、人間関係の改善が期待できます。
具体的な方法としては、一緒に働く同僚や先輩の判断も取り入れお互いに評価しあう方法や、評価指標に基づきポイント制で評価する方法などです。
また、どのように評価や報酬が決まるのかを明確に伝えることで、従業員は制度に対する理解を深め、公平性を感じることができます。

個人レベルで取り組む方法

組織として人間関係の改善に取り組むだけでなく、経営者や従業員一人一人が、自分から積極的にコミュニケーションを取り、相手に興味や関心を持つことも必要です。個人レベルで取り組む方法には、以下があります。

  • 自分自身の態度や行動を見直す
    心無い発言やそっけない態度をしていないか、挨拶を怠っていないかなど、態度や行動を見直すことは重要です。また、感情的になった時に乱暴な言葉遣いをしてしまう場合は、敬語や丁寧語を使うことで、敬意や礼儀を示すことができます。
  • 相手の立場や感情を尊重する
    自分の考え方が正しいと思い込んだり、相手を否定したりせず、相手の視点や気持ち、価値観を理解しようと努めることが重要です。
  • 相手に対して感謝や謝罪を伝える
    感謝や謝罪を言葉できちんと伝えることで、誤解や認識のずれを修復し、ポジティブな雰囲気や協力的な人間関係を築くことが出来ます。
  • 相手に対して助言や励ましを与える
    肯定的な言葉やサポートは、相手にとって自信になり、困った時に助け合うことで協力的な人間関係を築くことが出来ます。
  • 相手との共通点や相性を探る
    共通の経験や興味を共有することで、相手の立場や感情を理解しやすくなり、コミュニケーションしやすくなります。
  • 周囲と協力する
    一人では難しい仕事の時は、周囲に協力を求めたり、協力を申し出たりすることが重要です。一緒に困難な状況や課題を乗り越える経験が、人間関係を強化し、仲間同士の結束を高めます。
  • フィードバックを受け入れる
    フィードバックは相手からの視点や期待を知る手段です。受け入れることで、相手との理解が深まり、コミュニケーションがより円滑になります。
  • 自分から積極的に話しかける
    日常的な挨拶や軽い雑談など気軽な意見交換が出来る関係を構築することで、お互いに信頼関係が生まれやすくなります。

まとめ

職場の人間関係を改善するためには、組織全体と個人レベルの両方で取り組む必要があります。組織全体では、コミュニケーションの機会を増やすことが最も重要です。さらに、タイプ分け診断の活用や、コミュニケーションスキルの向上、公正な組織作りなどが必要です。
個人レベルでは、自分から積極的にコミュニケーションを取り、相手に興味や関心を持つことが必要です。さらに、自分自身の態度や行動を見直し、相手の立場や感情を尊重し、感謝や謝罪、信頼や支持、助言や励ましなどを伝えることが必要です。
職場の人間関係は一朝一夕には改善されません。しかし、組織全体と個人レベルで継続的に取り組むことで、働きやすい職場にすることができます。

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