仕訳を細分化して行うことで会社の弱点が分かり、内製化に取り組むことが出来た

株式会社横浜工業所 代表取締役 加藤 みゆき様

株式会社横浜工業所様は、横浜で70年以上の歴史を持ち、大型船舶、鉄道車両、建設機械などの輸送機器関連や、上下水道、送電網、通信施設、ダム、などの環境・エネルギー関連や、化学プラント、製鉄プラントなどの施設や、建設機械、工作機械などの産業機械関連の部品を製造し販売を行う会社です。

個別受注・短納期を強みとしています。個別受注生産では1個の注文でも受注しているそうです。1個だと製造までのコスト割合が高くなる為、どうしても単価は上がってしまいますが、それでも必要だと言って注文してくださるお客様がいるため、適正な価格で提案しています。もう一つの強みである短納期については、午前中に「どうしても今日中に必要で、何とかなりませんか」という注文が来て、当日の夕方に納品したこともあったそうです。

「材料調達に時間がかかり、お客様の希望する納期に間に合わない」等の理由が無い限りは、どんな注文にも対応する、という方針をずっと大切にしながら経営されてこられました。創業時から50年来のお客様もいるそうです。

また、金属やゴム、コルク、等様々な材料を加工する高い技術力を持っています。金属系とゴム系両方の加工が出来る企業は少ないため、まとめて注文していただけることも強みの1つです。そのため、多種多様な部品を必要としている顧客からは、製品によって幾つもの企業に注文する必要がなく、重宝されているそうです。

この度は、代表取締役の加藤様と、経理担当の池田様にお話を伺いました。

相談前の課題:月次決算を行っておらず、現在の利益など財務状況が全く分からなかった

―――藤間に相談する前に抱えていた悩みや課題は何ですか?

池田様:

藤間さんとは約15年前に契約しましたが、当時は会計ソフトも使用しておらず、年に1度の決算作業でとても苦労していました。税理士との顧問契約はしておりましたが、決算時にこちらが作った決算書類を確認してまとめるのみで、税務署への決算書提出は自社で行っておりました。藤間さんになってからは、決算書作成から提出まですべて行ってもらえるようになりました。

加藤様:

月次決算を行っていなかったため、どの程度の経費と利益が出ているのかも把握できない状況でした。赤字になっていても「なんとなく赤字かもしれない」という感覚でしかありませんでした。

契約の決め手:どんな些細な相談でも乗ります、といった姿勢が心強く感じられた

―――藤間を知ったキッカケ、契約に至った決め手は?

加藤様:

私が代表となり実務を行うようになったタイミングで、毎月の利益を把握せず行っている経営に危機感を持ち、税理士事務所紹介業者に紹介してもらうことにしました。希望する条件にあった税理士事務所を3社ほど紹介していただき、そのうちの1社が藤間さんでした。

初めに相談した際、現状のヒアリングをしっかり行ってくださり、「藤間ではこういう対応が可能です」と具体的にご説明いただきました。藤間さんはどんな些細な相談でも乗ります、といった姿勢が心強く感じられ、藤間さんに決めました。

池田様:

以前は、疑問点があって把握しきれない点も多々ありましたが、税務関係はもちろんですが些細な相談でも快く引き受けてくださり、心強く感じております。

相談後の成果:仕訳を細分化して行うことで会社の弱点が見えてきて、内製化に取り組むことが出来た

―――藤間に相談した結果、得られた成果は?

加藤様:

現在は月次決算で毎月の収支が明確化され、利益率も見えるようになったので、設備投資や人を入れるタイミングを計画しやすくなりました。

弊社の弱みは、売上の山谷が激しい点にあります。例えば、造船のお客様の場合、年間のメンテナンス時期が固定されているわけではないので、注文が多い時期と少ない時期があります。産業機械などのメーカーさんの場合も、そのメーカーさんの注文状況に左右されてしまいます。そのため、単月の売上は、良い時と悪い時で1.5倍以上違うこともあり、どうしても先が見えづらいのですが、それでも現状をしっかり把握できるようになったため以前よりは大分計画が立てやすくなりました。

また、以前は、材料費、外注費、労務費を全て仕入れ金額として計上していましたが、仕訳も細分化して行うようになりました。これにより、中小企業基盤整備機構から来たコンサルタントに見てもらった際に外注費が高いので内製化した方が良いというアドバイスを貰うことが出来ました。

内製化にあたっては、現在も取り組んでいる最中ではありますが、様々な問題があり、その度に藤間さんに助けてもらいました。内製化するには新しい設備を導入しなければなりません。その予算立ての際、藤間さんが現状の数字から絶対に大丈夫だから導入した方が良い、と太鼓判を押してくださり安心して進めることが出来ました。また、導入に反対する古参の従業員に対し数字の裏付けが必要でした。何度も相談にのってもらい、メンタル面でも支えていただきました。

藤間の魅力:相談時の迅速な対応、気軽に相談ができる点、担当してくれる人達の誠実な人柄

―――藤間の魅力は何だと思いますか?

加藤様:

相談時の迅速な対応、気軽に相談ができる点、担当して下さる方達の誠実な人柄だと思います。

例えばつい先日も「ものづくり補助金」の報告書類作成でお世話になりました。弊社は「ものづくり補助金」を活用しており、毎年報告しなければならないのですが、報告期限の1週間前に事務局から連絡があり、急いで報告書類を作成しなければなりませんでした。藤間さんに相談したところ、翌日には資料を作成してくださり、間に合わせることができました。 また、税務以外にも様々な相談に対応してくださり、就業規則の見直しや従業員が病気で長期入院した際も信頼できる社労士を紹介していただきました。

困り事があった時には藤間さんにご相談させていただけば、解決策を見出していただける安心感があります。

工場内で飼っており、従業員の癒しとなっている猫

今後の目標:広い敷地に移転して売上を1.5倍にする

―――企業として、今後取り組んでいきたいことはありますか?

加藤様:

設備投資を実施し量産品を受注可能にすることで、売上の1.5倍増を目標としています。   新しく量産のお話を頂いているのですが、現状の設備では困難です。現在の敷地面積では設備投資は不可能です。せっかくお話を頂いているにも拘らず、お受けできないことが心苦しいですし、それらの仕事を受注できれば、売上増が見込めます。さらに、毎月安定した量産受注があれば経営計画も立てやすくなります。その移転についても藤間さんに相談させていただいております。

不動産は、今支払っている毎月の賃料と同じ金額で返済できる土地であれば、借りるのではなく購入した方が良いとアドバイスをもらっています。 購入すれば資産になるため、何かあれば売却して活用できますし、融資を受ける時に抵当に入れることも出来ます。また、毎月の返済額からおおよそ借りられる金額を計算し、それが買える不動産の金額になるため、相場からある程度このくらいの規模の工場は出来るよね、という具体的な計画を立てていただいております。

不動産は縁があるので、今はまだ良い場所が見つかっていませんが、今後も藤間さんに相談しながら移転及び売上目標を実現したいと考えています。